『旅先でも仕事の電話を逃したくない。でもスマホはなるべく1台で済ませたい』──そんなお悩みを抱える方に向けて、海外SIMと国内番号をスムーズに使い分けるコツを分かりやすくまとめました。 この記事では、eSIMやデュアルSIMの基礎から機種選び、現地での設定手順までをやさしく解説します。 また、2台目を用意したい場合のコスパ端末も紹介しているので、目的や旅スタイルに合わせて活用してくださいね。
✈️ まずは、この記事の結論まとめ
✔️ 最短＆手軽 … iPhone + eSIM追加で 国内番号→通話待受け／データ→海外回線に切替え。 ✔️ コスト最優先 … デュアルSIM Androidと 10GB eSIM（15 USD）を組み合わせると 1日300円台。 ✔️ 電話が多い人 … 国内SIMは050転送／IP通話に切替えて 海外SIMはデータ専用で運用すると着信漏れゼロ。※ 詳しい機種選び・設定手順・料金シミュレーションは本文で詳しく解説しています。
海外データ通信と国内番号通話を両立する３つの基本パターン
旅のスタイルや予算に合わせて、まずは『どの方法が自分に合うか』をチェックしましょう。
eSIMで国内番号を残しつつ海外SIMを追加する方法
特にiPhoneやPixelの最新モデルをお使いなら、eSIM機能で国内SIMをそのまま残しながら、旅行先のプリペイドeSIMを追加するのが手軽です。設定は数タップで完了し、物理カードを出し入れする手間もありません。また、電話は国内番号で着信待受け、データ通信は海外SIMに切り替えるだけで高額ローミングを回避できます。 さらに、eSIMはQRコードを再発行できるサービスが多いので、万一スマホを初期化した場合でもメールを開けばすぐに復旧できます。 特に長期滞在の場合はデータ残量の追加チャージやプラン変更もアプリ上で完結するため、現地ショップに並ぶ必要がなくとても便利ですよ。
ワンポイント
- eSIMを追加するとアンテナ表示が2本になるので、通話とデータの切り替え状況が一目で確認できます。
- 国内SIMのデータローミングを必ずオフにしておくと、知らないうちに高額請求が発生するリスクを避けられます。
デュアルSIM対応スマホに買い替えて物理SIMを２枚挿す
Android中心に増えているデュアルSIM端末なら、国内SIM・海外SIMを同時に挿せます。さらに、**DSDV（デュアルSIMデュアルVoLTE）**対応モデルなら音声通話もデータ通信も自由に組み合わせOK。 特に長期滞在や頻繁に海外へ行く方に人気の方法です。また、物理SIM×1＋eSIM×1の“ハイブリッド型”スマホも多く、合計で3回線を登録できるモデルもあります。 さらに、SIMスロットがトリプルカードトレイ（SIM2枚＋microSD）に対応している機種なら、写真や動画をたくさん撮る旅でも安心して保存容量を拡張できます。
チェックポイント
- 端末が希望国の主要周波数（バンド）をカバーしているか。
- 5G-DSDA対応なら国内でも超高速通信を維持しつつ海外SIMを利用可能。
- 同時待受でバッテリーが減るため、5,000mAh超なら安心感◎。
着信転送／IP電話アプリで「番号だけ生かす」裏ワザ
機種変更をせずに1台で済ませたい方は、国内SIMを留守番電話やIP電話へ転送設定し、海外用SIMはデータ通信専用で運用する手もあります。 また、050番号のIP電話アプリを併用すれば、海外から日本へ格安で発信できるのも魅力です。 特に主要キャリアの転送サービスは月額0〜500円で使えるうえ、転送先を海外番号に指定できるケースもあります。 さらに、無料Wi‑Fiが整ったホテルやカフェからなら通話品質も安定しやすく、国際電話料金をほぼゼロに抑えられます。
2台目を用意するなら？ 価格帯別おすすめスマホ一覧【2025年版】
『サブ機があった方が安心かも…』という方向けに、コスパ重視モデルをピックアップしました。女性が使いやすい“軽さ・カメラ・バッテリー”の３軸でコメントしています。
1万円以下｜中古iPhone SE・OPPO Aシリーズほか
- iPhone SE（第2世代）中古：重さ148gで小さめバッグにも◎。ポートレート撮影が得意なので旅行スナップも映えます。バッテリー最大容量80％以上を目安に購入すると長く使えます。
- OPPO A57：デュアルSIM対応・5,000mAhで2日持ち。凹凸少なめの背面デザインでネイルが傷つきにくいのも嬉しいポイント。
1～2万円｜新品でも買える格安Android
- Xiaomi Redmi 13C：6.74インチ大画面・DSDV対応。Helio G85搭載でも150g台と軽量で、片手操作モードが優秀。
- moto g53j：5G＋eSIM対応＆軽量ボディ。120Hzリフレッシュレートでスクロールが滑らか。超広角カメラで風景写真がワイドに。
中古購入チェックリスト
- IMEIをネットワーク利用制限サイトで「○」確認。
- 付属品（箱・ケーブル）が揃っていると転売時に高値。
- ガラス割れ・液晶焼けを要チェック。細かい擦り傷はケースで隠せます。
2万円以上でもコスパ抜群｜Pixel 7a・iPhone 13 mini ほか
- Google Pixel 7a：eSIM＋物理SIMでデュアル運用◎。消しゴムマジックで旅写真の不要物もサクッと削除。IP68防水で突然のスコールでも安心。
- iPhone 13 mini：小さくても5G＆eSIM両対応。A15 Bionicで動画編集もスムーズ。重さ140g台で長時間の片手操作もラクラク。
女性目線で選ぶポイント早見表
| モデル | 重量 | カメラ機能 | おサイフケータイ | 防水 |
|---|---|---|---|---|
| iPhone SE2 | 148g | ポートレート◎ | ○ | IP67 |
| OPPO A57 | 186g | AIビューティ | × | IP54 |
| Redmi 13C | 192g | ナイトモード | × | ー |
| moto g53j | 183g | 超広角13MP | × | IP52 |
| Pixel 7a | 193g | 消しゴムマジック | ○ | IP68 |
| iPhone 13 mini | 141g | シネマティック | ○ | IP68 |
国内キャリアSIMを国際ローミングすると料金はいくら？
『ローミングでも大丈夫？』という疑問を数字で解消します。
ローミングの仕組みと１日あたりの概算費用
国際ローミングは、国内キャリアが現地通信事業者と提携し、そのネットワークを一時的に借りて接続する仕組みです。利用者側はSIMを差し替えることなく自動で電波をつかめるため、設定ミスの心配が少ないのが魅力です。
1日あたりのデータ定額はおおむね980円〜3,280円程度が相場ですが、ここには「音声通話／SMS料金は別」「日付は現地時刻0時でリセットされる」など見落としがちなルールがあります。 とくにヨーロッパは時差の関係で日本時間の夕方＝現地深夜0時になりやすく、データパスが想定より1回多く課金されるケースもあるので注意が必要です。 また、プランによっては高速通信は3GBまで／超過後は128kbpsに制限といった速度低下が設定されていることがあります。 動画視聴やクラウドバックアップを行うとすぐ上限に達するため、長期滞在やデータ量の多い使い方が前提なら、やはり海外SIMやeSIMプランに切り替えた方がコストを抑えやすくなります。
豆知識：音声通話は30秒ごとに課金、SMSは1通100円超えという国も。LINE通話やiMessageなどIPベースのサービスに置き換えると大幅に節約できます。
主要キャリアの「海外定額」オプション比較
| キャリア | 1日定額 | 容量制限 | 追加チャージ |
|---|---|---|---|
| A社 | 980円 | 無制限（3GBで低速化） | なし |
| B社 | 1,280円 | 500MB | 500円/500MB |
| C社 | 3,280円 | 無制限 | なし |
料金シミュレーション（4泊6日／10泊12日）
| 滞在日数 | ローミングA社 | eSIM 5GB（15USD） | 差額 |
|---|---|---|---|
| 4泊 | 3,920円 | 約2,200円 | ▲1,720円 |
| 10泊 | 9,800円 | 約2,200円 + 追加5GB(15USD) | ▲5,200円 |
使いすぎ防止Tips：iOSの「モバイル通信> 統計情報をリセット」で、出発日に通信量をゼロにしておくと日別の消費を把握しやすくなります。
デュアルSIMスマホを選ぶ前に確認すべき４つの仕様
購入前チェックで『せっかく買ったのに使えない！』を防ぎましょう。
DSDS／DSDV／5G-DSDA――同時待受の違いを押さえる
- DSDS：4G＋3G待受け。サブ回線は通話専用でOKというライトユーザー向き。
- DSDV：4G＋4G待受け（VoLTE×2）。国内番号と海外データを同時に高速化でき、現在の主流。
- 5G-DSDA：5G＋5G待受け。次世代規格で超高速通信をキープしつつ2回線をフル活用できる最上位仕様。
対応バンドとVoLTE：国内キャリア＆海外SIM両立の鍵
スマホが対応していない周波数では圏外になります。国内主要バンド（B1/B3/B8/B18）と訪問国の主要バンドを必ず確認しましょう。 特に地下鉄や郊外エリアで電波をつかみやすい800MHz帯（いわゆるプラチナバンド）が使えるかどうかで快適さが大きく変わります。 さらに掘り下げ！
- 低域(600‑900MHz)…山間部・建物内の貫通力◎。日本はB8／海外はB20･B28など。
- 中域(1.7‑2.6GHz)…都市部メイン、速度とカバー率のバランス。B1/B3/B7は世界的に普及。
- 高域(3.5GHz以上)…5G主体。日本はn78、北米はn41/n71 等。旅行先の5Gエリアマップも確認すると失敗しません。
VoLTEローミングを有効にするポイント
- 端末設定→モバイルネットワーク→VoLTEをオン。
- 一部キャリアは**“4G通信オプション”を契約変更**しないと海外VoLTEが使えない。必ず出発前にオンラインで手続き。
- 現地で通話が繋がらない時は、ネットワーク選択を「自動」→「手動」で複数キャリアを試すと成功率UP。
チェックアプリの活用：『Frequency Checker』『5G Mark』など無料アプリで端末バンド一覧を事前に表示し、スクショを取っておくと現地で再確認しやすいです。
SIMフリー・技適マーク・キャリア版の注意点
技適マークがない海外モデルを国内で使うと電波法に触れる可能性があります。 また、キャリア版はSIMロック解除を忘れずに。 さらに、キャリア独自のファームウェアが残っている端末はeSIMメニューが非表示の場合もあるので、購入時にOSバージョンと設定画面を確認しましょう。 プラスαで安心！
- グレー輸入品のリスク：税関で差し止められる・技適マークがシールのみで剥がれる製品は要注意。
- FCC / CE マークとの違い：これらは米国・EU規格。日本国内での合法利用には“技適”が必須です。
- SIMロック解除の流れ：Myページ→製品情報→IMEI入力→即時解除コード発行。iPhoneはWi‑Fi接続で再起動するだけで完了します。
- IMEIチェック：中古購入時は“赤ロムかどうか”＋eSIMプロファイルが削除済みかを同時に確認。未削除だと次の所有者が登録できません。
- メーカー公式アップデート：海外ROMを日本ROMに書き換えると技適が無効化される例も。購入国のROMで使うのが無難です。
バッテリー容量と重量――“サブ機”でも妥協しないチェック項目
デュアル待受けは電池消費が増えがち。 特に長旅では4,000mAh以上が安心。重量は200g以下が持ち歩きやすい目安です。 もっと快適に使うコツ
- 急速充電規格：USB‑C PD30W以上やQuickCharge4+対応なら、空港ラウンジで30分充電→50％回復も夢じゃない！
- バッテリーケア機能：80％で自動ストップ→就寝中に100％へ仕上げる機能をオンにすると劣化を抑制。
- モバイルバッテリー選び：iPhone用MagSafe 5,000mAhならケーブルレス、Androidなら18W出力の薄型モデルがおすすめ。
- 画面リフレッシュレート：120Hzを60Hzに落とすだけで**体感10〜15％**の電池節約。旅行中は写真プレビューで一時的に戻すなど柔軟に。
- 機内モード＋Wi‑Fi：飛行機内だけでなく山岳地帯や地下鉄でも電波探索を止めると大幅節電。必要な時はLINE通話もWi‑FiでOK。
iPhone & Androidでできる！eSIMの追加・削除・優先設定ガイド
画面を見ながらステップごとに進めましょう。
iPhone編：渡航前に eSIM プロファイルを購入・インストールする手順
- 公式サイトや旅行者向けアプリでプラン購入→QRコード取得
- iPhone「設定」→「モバイル通信」→「eSIMを追加」
- QRコード読取→追加→完了
Android編（Galaxy/Xiaomi汎用）
- 「設定」→「接続」→「SIMマネージャー」(名称は端末により異なる)
- 「eSIMを追加」→QRコード読取
- 再起動後、優先SIMでデータ／通話を割り当て
再ダウンロード：eSIMを削除しても、メールのQRを再読み込みすれば同じプロファイルを復活可能。ただし回数制限のあるサービスもあるので注意。
海外SIMカードの選び方＆購入ルート
料金と安心感、どちらを優先したいかで購入場所を選びましょう。
Pocket Wi‑Fiレンタルとの比較
| 項目 | デュアルSIM | Pocket Wi‑Fi | 備考 |
|---|---|---|---|
| 料金 | 300〜600円/日 | 700〜1,200円/日 | 端末補償料別途 |
| 荷物 | スマホのみ | 端末＋充電器 | カバンが膨らむ |
| テザリング | ○ | ○（同時5台程度） | 複数人ならPocket Wi‑Fi有利 |
| バッテリー | 本体に依存 | 10〜15時間 | モバブ必須率に注意 |
VPN必須国の注意
中国・トルコ・エジプトなどはSNSが制限される場合があります。渡航前にVPNアプリをインストールし、メールでライセンスキーを控えておくと現地でApp Storeにアクセスできなくても安心です。
国別おすすめブランド早見表（アジア／北米／欧州）
| エリア | ブランド | プラン | 強み |
|---|---|---|---|
| 韓国 | KT eSIM | 無制限1日500円〜 | 高速5G／地下鉄OK |
| アメリカ | T‑Mobile | 10GB/30日 40USD | テザリングOK |
| フランス | Orange Holiday | EU20GB/14日 29.99€ | 現地番号付き |
Q&A｜よくある疑問とトラブルシューティング
初心者さんがつまずきやすいポイントを先回りで解決！
LINEはどちらのSIMで使う？
国内番号をSMS認証に使い、データ回線は海外SIMでOK。トーク履歴はiCloud/Googleドライブにバックアップを。
緊急電話はどのSIMでかける？
各国共通の緊急番号(112/911等)はSIM未挿入でも発信可能ですが、位置情報精度は回線側に依存するため、データ優先SIMでかけるとスムーズ。
LINE通話と通常通話、どちらが安い？
データ容量に余裕があればLINE通話の方が割安。ただし友人がWi‑Fi環境でない場合は音声品質が低下することも。
二段階認証アプリの移行は？
Google AuthenticatorはQRコードで一括エクスポート可。渡航前に旧端末→新端末へ移行し、復元コードもメモ。
デュアルSIMでも電池が減りすぎる時は？
- 不要回線のデータをオフ
- 5G→4G固定
- 省電力スケジュールで夜間自動ON
渡航前チェックリスト30
- パスポート残存6か月以上
- 渡航先ビザ要否
- eSIM購入QRコード保存
- 国内SIMローミングOFF設定
- VPNアプリDL＆試用
- 二段階認証アプリ移行
- 充電アダプター(各国プラグ)
- モバイルバッテリー10,000mAh
- USB‑Cケーブル2本
- ポケットWi‑Fi予約有無
- クレジットカード海外利用通知
- LINEバックアップ完了
- 写真用クラウド空き容量
- 飛行機eチケットDL
- ホテル予約番号オフライン保存
- 現地通貨少額キャッシュ
- スマホ防水ケース
- マスク・除菌シート
- 変圧器(必要国)
- 衣類圧縮袋
- 常備薬＋海外旅行保険証書
- 充電式カイロ／ハンディファン
- ネックピロー
- スリ対策ウエストポーチ
- エコバッグ
- 折り畳み傘
- 予備SIM(切替用)
- 端末ロック解除PIN確認
- SNS緊急連絡先リスト
- 帰国時PCR要否(最新情報)
まとめ｜自分に合った方法を選ぶチェックリスト
海外で『データ通信はサクサク、でも国内からの大事な電話は逃さない』──このバランスを取る方法は、eSIM追加・デュアルSIM機・サブ端末・ローミングの４択が基本です。 旅行頻度・滞在日数・予算を軸に比較すれば、自分にぴったりの運用スタイルが見えてきます。 また、渡航前のAPN設定やLINEの引き継ぎ準備を済ませておけば、現地で慌てることもありません。 ぜひ今回のガイドを参考に、自分らしいスマホ環境で海外の旅やお仕事を思いきり楽しんでくださいね。
