絵の具で紫を作りたいのに、「赤と青を混ぜたら思っていた色と違った」「茶色っぽく濁ってしまった」という経験はありませんか。
紫は少し難しそうに見えますが、基本となるのはとてもシンプルです。赤と青の2色を混ぜれば、紫を作ることができます。
ただし、同じ赤と青でも絵の具によって色味が違うため、混ぜる割合や選ぶ色によって仕上がりは変わります。きれいな紫に近づけたいなら、最初から大量に混ぜるのではなく、少しずつ色を確認しながら調整するのがポイントですよ。
この記事では、紫を2色で作る基本の方法から、赤と青の割合、濁ってしまう原因、赤紫・青紫・薄紫などへの調整方法までわかりやすく紹介します。絵の具を使い始めたばかりの方や、中学生・高校生の美術や工作で色を作りたいときにも参考にしてみてください。
絵の具で紫を作るには?赤と青の2色が基本

紫を作るときに、最初に用意したいのが赤と青の絵の具です。
基本の紫は「赤+青」の2色だけで作れます。特別な色を何本もそろえる必要はないので、学校で使う一般的な絵の具セットでも試しやすいですよ。
ただし、赤と青を混ぜれば毎回まったく同じ紫になるわけではありません。使っている絵の具の色味や量によって、赤みの強い紫になったり、青みの強い紫になったりします。
基本は赤1:青1から作る
最初に紫を作るなら、赤と青をほぼ同じ量から混ぜてみるのがわかりやすい方法です。
パレットに赤と青を少量ずつ出し、筆やペインティングナイフなどを使って混ぜてみましょう。まずは赤1:青1くらいを目安にすると、どちらか一方に偏りすぎない紫を確認できます。
「1:1」は絶対に守らなければならない決まりではなく、色作りを始めるための目安です。
実際には、同じ赤でも少しオレンジ寄りの赤やピンク寄りの赤があり、青にも明るい青や深みのある青があります。そのため、混ぜたあとの色を見ながら微調整することが大切です。
赤を多くすると赤紫・青を多くすると青紫になる
基本の紫ができたら、赤と青の割合を少し変えてみると色の違いがわかりやすくなります。
赤を多めにすると、あたたかみを感じる赤紫寄りの色になります。一方、青を増やすと、落ち着いた印象の青紫へ近づいていきます。
例えば、次のように考えると調整しやすいでしょう。
| 作りたい色 | 配合の目安 | 仕上がりのイメージ |
|---|---|---|
| 基本の紫 | 赤1:青1 | 赤と青の中間に近い紫 |
| 赤紫 | 赤2:青1程度 | 赤みが感じられる紫 |
| 青紫 | 赤1:青2程度 | 青みの強い落ち着いた紫 |
この割合にすれば必ず同じ色になるわけではありません。絵の具によって発色が違うので、表はあくまでスタートするときの目安として使ってくださいね。
2色で作るときの割合を一覧で確認
紫を2色で作るときは、最初から「赤を何滴、青を何滴」と細かく決めるより、少ない量で試してから足していく方が失敗しにくくなります。
特に、青は少量でも色の印象が大きく変わる場合があります。「もう少し青紫にしたい」と思っても、一気に青を足すのではなく、筆先に少し取って混ぜてみると調整しやすいですよ。
紫作りでは「足りなければ足す」と考えて、最初の量を控えめにするのがコツです。
絵の具は2色の組み合わせだけでも、さまざまな色を作れます。茶色についても少ない色数から作る方法を知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
2色で簡単にできる茶色の作り方と多彩な茶色を作るための色の選び方ガイド
きれいな紫にならないのはなぜ?

「赤と青を混ぜれば紫になるはずなのに、なんだか暗い」「思っていたより茶色っぽい」と感じることもありますよね。
これは混ぜ方が間違っているとは限りません。紫の仕上がりには、使う絵の具そのものの色味や、作業中に別の色が混ざっていないかなど、いくつかの要素が関係します。
使う赤と青によって仕上がりが変わる
ひとことで「赤」「青」といっても、絵の具にはさまざまな種類があります。
少し黄色みを感じる赤もあれば、ピンクや紫に近い赤もあります。青も、緑に近い明るい青や、紫に近い深い青などさまざまです。
そのため、赤と青ならどんな組み合わせでも鮮やかな紫になるとは限りません。
赤と青を1:1で混ぜてもくすんで見えるときは、割合だけを何度も変えるのではなく、手元に別の赤や青があれば組み合わせを変えて試してみるのもひとつの方法ですよ。
紫に近い色味を持つ赤や青を選ぶと、比較的すっきりした紫に仕上がりやすくなります。
色を混ぜすぎると濁りやすい
紫を作っている途中で「もう少し赤かな」「やっぱり青かな」と何度も色を足していると、最初より暗く感じることがあります。
特に、調整の途中で別の色まで加えてしまうと、色の要素が増えて仕上がりが複雑になります。
きれいな紫を作りたいときに、思いつくまま何色も追加するのは避けた方がよいでしょう。
まずは赤と青だけで色を作り、そこから必要に応じて少量だけ調整する方が、どの色を足したことで変化したのかもわかりやすくなります。
筆やパレットに残った色が混ざることもある
意外と見落としやすいのが、筆やパレットに残っている絵の具です。
例えば、その前に黄色や緑を使っていて、筆を十分に洗わないまま赤や青を取ると、ごく少量の別の色が混ざることがあります。
目で見ただけでは筆がきれいに見えていても、根元部分に色が残っていることもありますよね。
紫を作る前に、筆をしっかり洗い、できればパレットのきれいな場所を使うだけでも、余計な色が入るのを防ぎやすくなります。
学校の授業などで何色も続けて使うときは、筆を洗ったあとに水分を軽く拭き取ってから新しい色を取ると作業もしやすくなります。
もっときれいな紫に仕上げるコツ

基本の紫を作れるようになったら、次は「自分が思い描いている紫に近づける」ことを意識してみましょう。
難しいテクニックは必要ありません。ポイントは、色を急いで完成させようとしないことです。
絵の具は少量ずつ加える
紫をきれいに仕上げるために、まず覚えておきたいのが追加する絵の具は少量ずつということです。
一度たくさん混ぜてしまった色を元に戻すのは大変ですが、少なければあとから足すことができます。
赤みが足りないと感じたら赤をほんの少し、青みが足りないなら青を少しだけ追加して、そのたびに色を確認しましょう。
「ちょっと足して確認する」を繰り返した方が、結果的には近道ですよ。
筆とパレットをきれいにしてから混ぜる
先ほど濁る原因でも触れましたが、きれいな紫を作るときには作業する道具の状態も大切です。
ここでは「なぜ濁るのか」ではなく、作る前の準備として覚えておきましょう。
筆を水で洗ったあとは、布やキッチンペーパーなどで余分な水分を軽く取ります。パレットも別の色が残っていない部分を選びましょう。
混色専用にパレットの一角を空けておくと、何色も使う作品でも色作りが楽になります。
作りたい紫を見ながら少しずつ調整する
「紫」といっても、人によって思い浮かべる色は違います。
ぶどうのような濃い紫を思い浮かべる人もいれば、藤の花のような淡い紫をイメージする人もいるでしょう。
そのため、ただ「紫を作ろう」とするより、どんな紫にしたいのかを最初に決めておくと調整しやすくなります。
見本になる写真や色を横に置き、「もう少し赤っぽい」「もう少し明るくしたい」と比較しながら作るのもおすすめです。
一度でぴったり同じ色を目指す必要はありません。少しずつ近づけていく感覚で大丈夫ですよ。
作りたい紫に合わせて色を調整する方法

基本の紫ができれば、そこからさまざまな紫へ変化させることができます。
ここでは赤紫・青紫・薄紫・濃い紫・くすみ紫の順に紹介します。それぞれの作り方を分けて覚えると、作品に合わせて色を選びやすくなります。
赤紫を作る方法
赤紫にしたいときは、基本の紫よりも赤の割合を増やします。
すでに赤と青を1:1程度で混ぜた紫があるなら、新しく大量の赤を入れるのではなく、赤を少しずつ追加してみましょう。
赤が強くなるにつれて、あたたかみのある華やかな印象の紫へ変わっていきます。
さらにやわらかな印象にしたい場合は、赤紫ができてから白を少量加える方法もあります。
青紫を作る方法
落ち着いた青紫を作りたいときは、赤紫とは反対に青の割合を多くします。
青を加えるほど涼しげで深みのある色に近づきますが、入れすぎると紫より青の印象が強くなります。
青紫を作るときも、基本の紫から少しずつ青を足す方法が調整しやすいでしょう。
夜空や影の表現など、落ち着いた色を使いたいときにも取り入れやすい色合いですよ。
薄い紫・ラベンダー色を作る方法
淡くやさしい紫にしたいときは、作った紫に白を混ぜます。
白を増やすほど紫の濃さがやわらぎ、ラベンダーや藤色を思わせる明るい色合いに近づきます。
ただし、白を一度に大量に入れると、思った以上に色が薄くなってしまうことがあります。
まずは紫を作り、その横に白を少し出して、紫側へ少しずつ取り込むように混ぜると調整しやすいですよ。
淡い紫は花や空、かわいらしい小物を描くときにも使いやすい色です。
濃い紫を作る方法
深みのある濃い紫にしたい場合は、基本の紫から青みを少し強めたり、必要に応じて暗さを加えたりして調整します。
黒を使う方法もありますが、黒は少量でも色を大きく変えやすいため注意が必要です。
黒を最初から多く混ぜると、紫らしさがわかりにくい暗い色になってしまうことがあります。
黒を使う場合は筆先にほんの少し取る程度から試してください。紫らしい色味を残しながら、必要な暗さだけを足していくイメージです。
くすみ紫を作る方法
鮮やかすぎない、少しくすんだ紫を使いたいこともありますよね。
くすみ紫は、基本の紫を作ったあとに、ごく少量ずつ別の色を加えて落ち着かせていきます。
ただし、くすませる調整は入れすぎると元に戻しにくいため、特に慎重に行いましょう。
最初からくすんだ色を目指すのではなく、まず紫を完成させてから少しずつ落ち着かせる方が、仕上がりを確認しやすくなります。
少しグレーがかった紫や、落ち着いた大人っぽい紫を作りたいときに試してみてください。
紫作りで失敗したときの直し方
色を混ぜていると、「赤を入れすぎた」「青が強すぎた」ということは珍しくありません。
そんなときも、すぐに全部捨てて作り直す必要はありません。状態によっては少し調整するだけで、使いたい紫に近づけられます。
赤みが強すぎたときの調整方法
赤を入れすぎて赤紫よりも赤に近くなってしまったら、青を少量追加します。
ここで大切なのは、赤を打ち消そうとして青を大量に入れないことです。
一度にたくさん入れると、今度は青が強すぎてしまい、赤と青を交互に追加することになりかねません。
調整するときは「反対側の色をほんの少し足す」と覚えておくと便利です。
青みが強すぎたときの調整方法
青が強くなりすぎた場合は、赤を少し足します。
青紫として使える色ならそのまま活用するのもひとつですが、基本の紫に戻したいなら少量の赤を混ぜて様子を見ましょう。
色を足すたびに筆でしっかり混ぜ、まだ青みが強いかどうか確認します。
焦って調整するより、少量ずつ進めた方が必要以上に絵の具を使わずに済みますよ。
暗く濁りすぎたときはどうする?
何色も足した結果、紫とは言いにくいほど暗く濁ってしまうこともあります。
この状態から白や赤、青を大量に足して無理に戻そうとすると、絵の具の量ばかり増えてしまいがちです。
濁りが強くなった色に、さらに何色も加えて無理に鮮やかな紫へ戻そうとするのはおすすめできません。
少量の調整で戻せそうにない場合は、その色を影や暗い部分に使い、新しく少量の紫を作り直す方が簡単なこともあります。
失敗した色も作品の別の部分に使えることがありますので、すぐに捨てずに残しておくと意外に役立ちますよ。
同じ紫をもう一度作るためのコツ
絵を描いている途中で紫が足りなくなり、「さっきと同じ色が作れない」と困ることもあります。
広い面積に同じ紫を使う予定があるなら、最初から少し多めに作っておくと安心です。
また、自分で作った配合を残しておきたい場合は、「赤1に対して青1くらい」「ここから白を少し追加」など、簡単なメモを残しておく方法もあります。
紙の端に作った色を塗って、その横に配合を書いておくのもわかりやすいですね。
気に入った色ができたら、色見本とおおまかな割合を残しておくと、次に同じような色を作るときの目安になります。
絵の具で紫を作る方法まとめ
絵の具で紫を作る基本は、赤と青の2色を混ぜることです。
最初は赤1:青1程度から試し、赤を多くすれば赤紫、青を多くすれば青紫へ調整できます。
ただし、使用する絵の具によって赤や青そのものの色味が違うため、同じ割合でも仕上がりは少しずつ変わります。「1:1だから正解」と考えるのではなく、実際の色を見ながら好みの紫へ近づけていくことが大切ですよ。
また、紫が濁ってしまうときは、色の組み合わせだけでなく、筆やパレットにほかの色が残っていないかも確認してみてください。
きれいな紫を作る一番のコツは、少ない量から始めて、色を確認しながら少しずつ調整することです。
基本の紫が作れるようになれば、赤紫や青紫、ラベンダーのような淡い紫、深みのある濃い紫など、表現できる色の幅も広がります。
難しく考えすぎず、まずは赤と青を少量ずつパレットに出して、色が変わっていく様子を楽しみながら試してみてくださいね。
