「備忘録」と「忘備録」……文字はよく似ているのに、実際に使おうとすると「どっちが正しいの?」と迷ってしまいますよね。
検索してみると両方の表記が出てきて、余計に不安になる方も多いと思います。特に仕事のメール件名や共有メモでは、うっかり間違えてしまわないか気になるところです。
この記事では、まず最初に結論をシンプルに整理し、そのあとで「なぜ迷いやすいのか」「どう使い分ければ安心なのか」を順番に解説していきます。
例文や言い換え表現もたっぷり紹介しているので、文章を書くたびに悩まなくて済むようになりますよ。
言葉の意味をきちんと理解して、毎日のメモや仕事のやり取りを、もっと気楽に進めていきましょう。
まず結論|備忘録と忘備録、正しいのはどっち?

最初にここだけ押さえれば、迷いがかなり減ります。結論→理由→使い分けの順で、サクッと整理していきますね。
結論①:基本は「備忘録」だけ覚えておけば困らない
「備忘録(びぼうろく)」は、忘れないために残す記録という意味で、一般的に広く使われています。
たとえば、
- あとで確認したい内容
- やること(ToDo)
- 会議での気づき
- 調べたことのメモ
こういった「自分が後で困らないためのメモ」を、少し丁寧に言いたいときに便利な言葉です。
迷ったら、まずは「備忘録」でOKと思って大丈夫ですよ。
結論②:「忘備録」は誤記・誤変換として扱われやすい
「忘備録」という表記もネット上で見かけますが、一般的には
- うっかり書き間違い
- 変換ミス
- 「備忘」と「忘備」の混同
として扱われやすいのが実情です。
もちろん「絶対に使ってはいけない」と断定するより、“受け取られ方”を意識したほうが安心です。
特に仕事や共有の場では、相手によっては「誤字かな?」と思われる可能性があるので、無難なのは「備忘録」になります。
結論③:仕事では“誰に見せるか”で表現を選ぶ
ここが一番大事かもしれません。
- 自分だけが見るメモ → 備忘録でもメモでもOK
- 誰かに見せる文章 → 備忘録 or 言い換えが安心
「忘備録」は、相手に見せる文章ほど“誤字っぽさ”が目立ちやすいので、共有前提なら避けるのが無難です。
「備忘録」とは?意味と使われ方をやさしく整理
ここからは「備忘録って結局どんな言葉?」を、やさしくほどいていきます。由来を知ると、自然と迷わなくなりますよ。
備忘録の意味:あとで思い出すための個人的な記録
備忘録は一言でいうと、「忘れないように控えておく記録」です。
ポイントは、
- 公式な文書というより“控え”
- 自分のための整理
- 後日見返す前提
というニュアンス。
「議事録」ほどかっちりしていなくても、
「メモ」よりは、少し整えて残しておきたい——
そんなときにしっくりくる言葉ですね。
「備忘」と「録」を分けて考えると理解しやすい
「備忘(びぼう)」は、漢字からイメージしやすいです。
- 備える:用意しておく
- 忘:忘れる
つまり「忘れに備える」=忘れないようにしておく、という感覚。
そこに「録(ろく)」=記録を足すので、
忘れないために記録しておく → 備忘録
…という流れになります。
この“意味の流れ”が分かると、「忘備」より「備忘」のほうが自然に感じませんか?
日記・メモ・議事録との違い
同じ「書き残す」でも、目的が少し違います。
- 日記:その日の出来事や気持ち
- メモ:思いつきをサッと控える
- 議事録:会議の内容を公式にまとめる
- 備忘録:後で困らないために要点を残す
備忘録は、
「感情」より「要点」
「勢い」より「後で役立つか」
が中心になります。
「忘備録」はなぜ生まれる?混同されやすい理由
「でも、実際に“忘備録”って見るよ?」という疑問、すごく自然です。ここでは“なぜ混ざるのか”を、分かりやすく整理しますね。
「忘備録」は辞書的にどう扱われている?
一般的な使われ方としては、「備忘録」の誤記・誤用として見られることが多いです。
ただ、ネット上では誤用が広がりやすいので、
検索するとそれっぽく見えてしまうのがややこしいところ。
「辞書に載っているかどうか」よりも、
相手がどう受け取るかを基準にしておくと安心です。
「備忘」と「忘備」が入れ替わりやすい理由
漢字の並びが似ていて、意味も近そうに見えるので、
頭の中で入れ替わりやすいんですよね。
でも先ほどの通り、意味として自然なのは「忘れに備える」=備忘。
「忘備」は、漢字をそのまま読むと
「忘れるために備える?」のように、少し不思議な向きになります。
この違和感に気づけると、表記の選び方が安定します。
PC・スマホ入力で起きやすい変換ミス
実は多いのがこれです。
- びぼうろく → 候補に「備忘録」「忘備録」が混ざる
- 以前どちらかを入力して学習される
- 予測変換でそのまま確定してしまう
忙しいときほど、
「なんとなくそれっぽい方」を選んでしまいがち。
だからこそ、仕事で使うときは送信前に件名だけ見直すのがおすすめです。
迷わないための使い分けルール【3つだけ】

ここからは“判断の軸”を3つに絞ってお伝えします。細かい例外を覚えるより、この3つでほぼカバーできますよ。
ルール①:社内・ビジネス文書では「備忘録」表記が無難
仕事での文章は、相手にとって読みやすいことが第一です。
そのため、
- メール
- 社内チャット
- 共有ドキュメント
こうした場では、表記は「備忘録」に寄せるのが安心。
「誤字かな?」と思われる可能性を減らせます。
ルール②:共有前提なら言い換えも検討する
そもそも「備忘録」自体が、やや“自分用”寄りの言葉です。
相手に見せるなら、
- 覚書
- 要点整理
- 共有メモ
- 補足メモ
のように、目的が伝わる言葉に言い換えると、さらにスマートになります。
ルール③:会議・個人メモ・作業用で言葉を切り替える
使い分けのイメージはこんな感じです。
- 会議の公式なまとめ:議事録
- 会議の補足や自分の気づき:備忘録 / 補足メモ
- 作業中の走り書き:メモ / ToDo
「誰が見ても公式」か、
「自分の整理」か、
ここで線を引くだけで迷いにくくなります。
場面別|仕事でそのまま使える表現テンプレ
ここでは“そのままコピペして使える”くらいの例を用意します。少し整えるだけで、文章がぐっと書きやすくなりますよ。
メール件名に使う場合の例
件名に入れるときは、短く分かりやすくがコツです。
- 【備忘録】本日の決定事項とToDo
- 【備忘録】打ち合わせメモ(要点)
- 【要点整理】本日の確認事項
「備忘録」が気になるときは、
「要点整理」「共有メモ」にしても自然です。
会議後の補足メモとして残す場合
議事録ほど固くしないときは、こんな書き方が便利です。
- こちらは議事録ではなく、補足のメモです。
- 後で見返せるように、ポイントだけ整理しておきます。
- 共有用に“要点”のみまとめました。
“公式ではない”ことを一言添えるだけで、誤解が減ります。
自分用のタスク・気づきメモ
自分用なら、型を決めると続けやすいです。
- 今日やること:
- 先に確認すること:
- つまずきポイント:
- 次回の自分へ:
この形だと、見返したときも迷子になりにくいですよ。
例文集|「備忘録」の正しい使い方と注意例
「実際にどう書くのが自然?」を例文で確認しておきましょう。短文でも十分伝わります。
社内チャット・共有向けの例文
- 念のため、今日の確認事項を備忘録として残します。
- 後で参照しやすいように、要点だけまとめておきます。
- こちら、共有メモです。必要なところだけ見てください。
“備忘録”を入れるなら、前後に柔らかい言葉を置くと角が立ちません。
ノート・ツールに書く個人用の例文
- 【備忘録】○○の設定は△△を先にやる
- 【備忘録】次回は資料の順番を入れ替える
- 【備忘録】A案が良さそう。理由:○○
自分用なら短くてもOK。
「理由を1行だけ」添えると、あとで助かります。
「忘備録」と書くと誤解されやすい例と修正版
- ×【忘備録】本日の決定事項
→ ○【備忘録】本日の決定事項 - ×忘備録として共有します
→ ○共有メモとして送ります
相手に見せる文章ほど、表記の揺れは気づかれやすいので、
迷ったら「備忘録」か「共有メモ」に寄せるのが安心です。
よくある疑問|備忘録と忘備録Q&A
本文を読んだあとに出やすい疑問を、ここでまとめて回収します。小さな不安を残さずスッキリ終えましょう。
Q1|提出資料や公的な文書で「忘備録」は使っていい?
一般的には、提出物や公的な文章では「備忘録」表記が無難です。
「忘備録」は誤記として受け取られる可能性があるため、迷いが出る場面ほど避けたほうが安心ですよ。
Q2|件名に「備忘録」と入れるのは失礼にならない?
失礼というより、「自分用に残したメモ」という印象が少し出やすい言葉です。
相手に送る件名なら、
- 要点整理
- 共有メモ
- 打ち合わせメモ
のように言い換えると、より丁寧に見えます。
Q3|職場で「忘備録」を使っている人がいたら直すべき?
無理に指摘しなくても大丈夫です。
自分が送る文章では「備忘録」や言い換え表現に統一しておけば、自然と揃っていくことも多いですよ。
Q4|学校のレポートや課題ではどちらが無難?
学校の提出物なら、表記は「備忘録」が安心です。
ただ、文章の目的によっては「メモ」「要点整理」「記録」など、より内容が伝わる言葉を選ぶのも良い方法ですね。
「備忘録」の言い換え表現一覧|場面別に選べる
「備忘録って便利だけど、場によっては固い・軽いと感じる…」そんなときは言い換えが助けになります。
少しフォーマル:覚書・記録・申し送り
- 覚書:ポイントを短く残すとき
- 記録:事実を残すニュアンス
- 申し送り:引き継ぎ・共有のとき
社内で使うなら「覚書」「要点整理」あたりが使いやすいです。
カジュアル:メモ・ノート・ToDo
- メモ:とにかく簡潔
- ノート:自分の学びや整理
- ToDo:やることの管理
スマホのメモアプリには、こちらの表現がしっくりくることも多いですね。
議事録との違いを整理
- 議事録:会議の公式なまとめ(共有・保存前提)
- 備忘録:後で困らないための要点メモ
「公式性」と「網羅性」が違う、と覚えると分かりやすいです。
英語ではどう言う?備忘録の英語表現
英語メールや資料で“備忘録っぽい言い方”を探す方も多いので、ここもやさしく整理します。
memo / notes / aide-mémoire の使い分け
- memo:社内メモ、短い連絡や要点
- notes:メモの集まり、会議メモなど
- aide-mémoire:忘れないためのメモ(少し硬め)
日常的には、memo / notes を使うと自然です。
議事録(minutes)との違い
- minutes:会議の議事録(公式な記録)
- notes:会議中の個人的メモ
「議事録はminutes」と覚えておくと混同しにくいですよ。
英語メール・資料での定番表現
件名や本文でよく使われる言い回しです。
- Subject: Meeting notes(会議メモ/打ち合わせの記録)
- Subject: Key points / Summary(要点/まとめ)
- Please find the notes below.(以下にメモを記載しています)
- Here is a quick summary.(簡単にまとめました)
「memo」にしてもOKですが、会議に関する内容なら notes / summary の方が自然で使いやすいです。
備忘録を上手に残すコツ|続けやすい方法と考え方
最後に、備忘録を“残しただけで終わらせない”ためのコツをまとめます。続く形にしておくと、後で本当に助かります。
紙のノート派:見返しやすくする工夫
紙なら、
- 日付を書く
- 見出しをつける
- 重要マーク(★)をつける
この3つだけでも、探しやすさがぐっと上がります。
デジタル派:整理しやすい考え方
デジタルなら、
- タイトルを固定の型にする(例:【備忘録】+内容)
- 検索しやすい単語を入れる
- タグを2〜3個に絞る
「後で検索する」前提で書くと、メモが資産になりやすいです。
共有前提の場合に意識したいポイント
共有するなら、
- 目的(何のためのメモか)
- 決定事項(決まったこと)
- 次のアクション(誰が何をするか)
この3つを意識すると、読み手が迷いません。
まとめ
「備忘録」と「忘備録」で迷ったときは、まず「備忘録」を選んでおけば安心です。
「忘備録」は誤記や変換ミスと受け取られやすい場面があるため、特に仕事や共有の文章では避けたほうが無難と言えるでしょう。
さらに迷いを減らすコツは、「この文章は誰が読むのか」を先に考えることです。自分用なら備忘録やメモで十分ですし、共有前提なら「要点整理」「共有メモ」などの言い換えも役立ちます。
あらかじめ使いやすい表現や例文の型を決めておくと、件名や本文で手が止まりにくくなります。言葉に振り回されすぎず、目的に合った表現を選びながら、毎日の記録を気持ちよく残していきましょう。

