Outlookでメールを開いたとき、
「接続しているサーバーは確認できないセキュリティ証明書を使用しています」
といった警告が毎回表示されて困っていませんか?
「はい」を押せばメールは見られるけれど、毎回出てくると不安になりますよね。
特にパソコンにあまり詳しくない方にとっては、
ウイルスかな?乗っ取られたのかな?と心配になるものです。
この警告は、実はOutlookのメールサーバー設定がほんの少しズレているだけで表示されることが多く、
正しい設定に直すことで簡単に解消できます。
この記事では、初心者の方にもわかりやすく、
エラーの意味と安全に使うための設定方法を解説します。
BIGLOBEメールをお使いの方が特に気をつけたいポイントもご紹介していますので、
ぜひ最後までご覧くださいね。
Outlookで出る「セキュリティ警告」の内容とは?
ちょっと怖そうな警告文ですが、
まずは内容をきちんと確認してみましょう。
よくあるエラーメッセージ例
- 接続しているサーバーは確認できないセキュリティ証明書を使用しています
- 対象のプリンシパル名が間違っています
どちらも「証明書」と「サーバー名」に関係したエラーです。
このエラーの基本的な意味
Outlookでは、メールのやり取りを安全に行うために、
相手となるメールサーバーの「本人確認(=証明書の正当性)」を常にチェックしています。
この本人確認は、第三者によって発行されたSSL証明書をもとに行われており、
正規のサーバーとだけ通信を許可することで、セキュリティを確保する仕組みです。
このエラーが表示されるのは、Outlookに入力されたサーバー名と、
サーバーが提示してきた証明書に記載された「名前(プリンシパル名)」が一致していない場合です。
たとえば、設定したのが「mail.example.com」なのに、
証明書には「imap.example.com」と記載されていた場合、
Outlookは「このサーバーは本人確認できません」と判断して警告を表示します。
つまり、Outlookは“通信相手が本当に信頼できる相手かどうか”を毎回裏で確認していて、
その結果に少しでも食い違いがあると警告してくれているのです。
一見ややこしいですが、きちんと意味を知れば安心して対処できますよ。
なぜこのセキュリティ警告が出るの?
エラーが出る原因はいくつかありますが、
いずれも設定の見直しで対処可能なものです。
証明書とメールサーバーの「名前の不一致」
多くの場合、これが一番の原因です。
Outlookに設定したサーバー名(例:mail.biglobe.ne.jp)と、
実際に使われている証明書に記載されたドメイン名(例:imap.mail.biglobe.ne.jp)が一致しないと、
Outlookは「このサーバーは本物かどうか確認できません」と判断して、
セキュリティ警告を表示します。
このような状況は、特にプロバイダのメール設定が変更されたにもかかわらず、
古い情報のままで設定しているときによく起こります。
たとえば、以前は「mail.biglobe.ne.jp」でも接続できていたけれど、
現在は「imap.mail.biglobe.ne.jp」に切り替わっている場合などです。
また、入力ミスでドメインの一部を省略していたり、
「www」など不要なプレフィックスをつけてしまったことで、
証明書との不一致が生じるケースもあります。
このように、名前の一致は一見小さなことのように見えて、
実は正しい通信のためにはとても大切なポイントです。
自己署名証明書の可能性
一部のメールサーバーでは、認証局を通さずに、
サーバー自身が発行した「自己署名証明書」を使用していることがあります。
この場合、Outlook側では「第三者による確認が取れない」と判断され、
安全性を保証できないために警告が表示される仕組みです。
中小規模のサービスや社内専用のサーバーなどで多く見られますが、
一般的なプロバイダのサービスでは少数派です。
ただし、テスト環境や一部の古いサービスでは残っていることもあるため、
可能性として覚えておくと安心です。
Outlook側の設定ミスや古い情報
Outlookの自動設定機能は便利ですが、
必ずしも最新かつ正確な情報が反映されるとは限りません。
特に、何年も前から同じ設定を使い続けている場合や、
複数のプロバイダ設定を切り替えた履歴がある場合は、
古い情報がそのまま残っていることもあります。
そのため、エラーが出た際は一度設定を確認し、
必要であればプロバイダの公式サイトなどで案内されている
「最新のサーバー情報」に手動で更新することが重要です。
ほんの数分の手間で、警告は出なくなり、
より快適で安全にメールが使えるようになりますよ。
Outlookで正しいサーバー設定を行う手順
設定を見直すだけで警告は消せます。
Windows(Outlook 2021/2024)での変更方法
- Outlookを開く
- 上部のメニューから「ファイル」をクリック
- 「アカウント設定」→「アカウント設定(A)」を選択
- 表示されたアカウント一覧から対象のメールアドレスを選び、「変更(C)」をクリック
- 「サーバーの設定」画面で、受信・送信サーバー名を正しいもの(例:imap.mail.biglobe.ne.jp / smtp.mail.biglobe.ne.jp)に書き換える
- 「詳細設定」ボタンをクリックし、「送信サーバー」タブで「送信サーバーは認証が必要」にチェック
- 「詳細設定」タブでは、ポート番号(IMAP: 993 / SMTP: 465など)と「このサーバーは暗号化された接続が必要(SSL/TLS)」にチェック
- 設定が完了したら「次へ」を押し、テストが正常に通ることを確認して「完了」をクリック
このように、受信・送信の両方のサーバー情報と暗号化設定をきちんと見直すことで、 毎回のセキュリティ警告を出さないようにすることが可能です。
Mac版Outlookでの違いと注意点
Mac版Outlookでも同様の設定変更は可能ですが、 Windows版とは操作画面がやや異なります。
上部メニューの「Outlook」→「環境設定」→「アカウント」から、 対象のメールアカウントを選択し、サーバー情報やポート、 SSL設定を手動で修正する必要があります。
また、Macではポート番号の入力欄が初期状態で非表示の場合があるため、 「詳細オプションを表示」などのボタンを押して設定欄を開く必要があります。
設定前にプロバイダの公式サポート情報を確認しておくとスムーズに進められますよ。
iPhoneやAndroidメールアプリではどうなる?
モバイルアプリではOutlookと異なり、自動設定が優先的に適用されることが多く、
その結果として証明書に関する警告が表示されるケースは比較的少ないです。
たとえば、iPhoneの「メール」アプリやAndroidの標準メールアプリでは、
アカウントを追加する際に自動的に推奨設定が取得され、
適切なサーバー名が事前に入力されるようになっています。
とはいえ、すべてのケースで必ず正しい設定がされるとは限りません。
特に、手動でIMAPやSMTPの情報を入力する必要がある場合、
パソコンと同様に正しいサーバー名(例:imap.mail.biglobe.ne.jp、smtp.mail.biglobe.ne.jp)を
入力しないと証明書との不一致による接続エラーが発生することがあります。
また、メールアプリの種類によってはSSL/TLSの暗号化設定が分かりにくかったり、
証明書の警告が出ても詳細な理由が表示されない場合もあります。
そのため、モバイルでもサーバー名やポート番号の設定は慎重に行う必要があります。
プロバイダごとに指定された正しい情報を確認して入力することで、
モバイル環境でも安定して安全にメールを利用することができますよ。
自動設定を信用しすぎないで!
Outlookは便利ですが、自動設定が完璧とは限りません。
Outlookの自動構成がエラーを引き起こすことも
Outlookはアカウント追加時に自動でメールサーバー情報を検出してくれる便利な機能がありますが、
この「自動構成」が必ずしも最新かつ最適な設定を反映してくれるとは限りません。
特に、プロバイダがサーバー構成やセキュリティポリシーを変更した場合でも、
Outlookが過去の情報をもとに設定してしまうことがあるため、
古いサーバー名や非推奨のポート番号、暗号化方式がそのまま適用されてしまうことがあります。
たとえば、古いOutlookバージョンでは、
暗号化されていない接続(SSL未使用)で自動設定されることがあり、
それが現在のサーバー側のポリシーと合わずにエラーを引き起こす原因となるのです。
また、POPとIMAPの選択が適切でなかったり、
受信用と送信用のサーバーを別々に正確に検出できていない場合もあります。
このように、自動設定機能は便利な反面、
トラブルのもとになることもあるため、表示された設定内容を必ず一度確認し、
必要であれば手動で修正するのがおすすめです。
マニュアル設定が安定する理由
自分でサーバー名やポート番号、暗号化方式を入力することで、
最新かつ正確な設定を反映させることができます。
特にBIGLOBEのように証明書とサーバー名の一致が重要なプロバイダでは、
マニュアル設定による確認がとても有効です。
また、プロバイダの公式サイトには、Outlookのバージョン別に
設定方法が丁寧に案内されていることが多いので、
その内容に従って設定すればエラーが出にくくなります。
結果として、安定した送受信環境が整い、
毎回の警告表示にも悩まされずに安心してメールが使えるようになりますよ。
セキュリティ警告=危険な状態なの?
「セキュリティ」と聞くと不安になりますが、
実際には“すぐに危険”というわけではありません。
ウイルス・乗っ取りではない
今回のようなエラーは、Outlook自身が自動的にチェックして表示する安全確認の一環です。
つまり、悪意ある第三者による攻撃や、コンピューターウイルスによる影響で表示されているわけではなく、
Outlookが「設定されたサーバーと証明書の情報に不一致がある」と判断した場合に限って、
注意を促すためにこのような警告を出しているのです。
ウイルスや乗っ取りといった言葉を目にすると不安になるかもしれませんが、
このエラーだけでメールが危険にさらされているということはまずありません。
Outlookが過剰に安全を意識しているだけ、という場合が多いので、
落ち着いて設定内容を確認することが大切です。
「はい」を押して使い続けても大丈夫?
「はい」を押すことで、Outlookはそのままサーバーと接続し、メールの送受信を行います。
このとき、通信そのものはSSLなどで暗号化されている場合が多いため、
重大なセキュリティ上の問題が起こることはほとんどありません。
ただし、毎回の警告を無視して使い続けてしまうと、
将来的に何か本当に重要なエラーが起きた際に見落としてしまう可能性も。
また、「はい」を押す手間が毎回必要になり、作業効率も下がってしまいますよね。
そのため、根本的な設定の見直しを行って、警告が出ない状態に整えておくのが理想的です。
放置するリスクと不具合の可能性
サーバー設定の不一致をそのままにしておくと、
Outlookやメールサーバー側の仕様変更・セキュリティ強化が行われたタイミングで、
急に接続できなくなったり、送受信ができなくなることがあります。
例えば、メールサーバー側が「暗号化されていない接続」を拒否するようになった場合、
古い設定のままでは接続がブロックされる可能性があるのです。
また、プロバイダが提供する最新の証明書と整合性が取れていないと、
一部の機能が制限されたり、ログインのたびに確認メッセージが表示されたりすることもあります。
エラー表示が小さなことのように思えても、
実はより大きなトラブルの前触れになっているケースもあるため、
早めに原因を見つけて、対処しておくことが安心につながりますよ。
BIGLOBEの設定で特に注意すべきポイント
BIGLOBEメールでは、
設定するサーバー名と証明書の一致に特に注意が必要です。
推奨される受信・送信サーバー名
- 受信(IMAP):imap.mail.biglobe.ne.jp
- 送信(SMTP):smtp.mail.biglobe.ne.jp
これらが正しく設定されていないと、証明書エラーが出やすくなります。
設定ミスが起こりやすい理由と事例
メールアドレスが「○○@biglobe.ne.jp」だからといって、
そのまま連想的に「mail.biglobe.ne.jp」などのサーバー名を入力してしまうケースは少なくありません。
確かに、直感的にはメールアドレスとサーバー名が一致しているように感じられるため、
このような簡略的な設定を行ってしまいがちです。
しかし実際には、BIGLOBEでは正式なサーバー名として「imap.mail.biglobe.ne.jp」や「pop.mail.biglobe.ne.jp」、
送信には「smtp.mail.biglobe.ne.jp」などが使われており、
それらの情報が証明書にも紐づけられています。
つまり、独自に簡略化したサーバー名を設定してしまうと、
そのサーバー名が証明書上に存在しないために、「一致しない」という警告が表示されてしまうのです。
さらに、設定画面によっては候補が自動で補完されることもあり、
間違ったサーバー名が提案されることも。
そのまま進めてしまうと、意図せず間違った情報で設定され、
結果的に毎回警告が出るようになってしまいます。
このような誤認や入力ミスが重なることで、
初心者の方にとっては混乱しやすく、
「どうしてエラーが出るのか分からない」と感じる原因になってしまうのです。
そのため、正しいサーバー情報は必ずBIGLOBEの公式サイトやサポート情報を確認して、
正確に入力することが重要です。
OCN・So-netなど他プロバイダの注意点
BIGLOBE以外のプロバイダでも、同様のエラーは起こり得ます。
ドメインと違うサーバー名に注意
メールアドレスとサーバー名が同じように見えても、
実際の接続先がまったく異なるドメイン名になっているケースは意外と多いものです。
たとえば、メールアドレスが「user@example.jp」であっても、
接続先サーバーが「mail.provider.com」のように別会社のドメインを使っていたり、
中継サーバーや外部ホスティングサービスを経由している場合があります。
このような場合、Outlookはサーバー名と証明書のドメインにズレを検知し、
「対象のプリンシパル名が一致しません」といった警告を表示するのです。
一見してメールアドレスと似ているサーバー名でも、
証明書の中身とは一致していない可能性があるので注意が必要です。
特にプロバイダのマニュアルを見ずに感覚で入力してしまうと、
このようなズレが発生しやすくなります。
サーバーの自動補完や候補一覧から選んだ設定でも、
間違った情報が入ることもあるため、
必ず公式が発表している最新のサーバー情報に従いましょう。
独自ドメイン利用時の設定エラー
個人や企業で独自ドメイン(例:@mycompany.jp)を使っている場合も、
証明書エラーが起こりやすいポイントです。
多くの場合、独自ドメインのメールサービスはレンタルサーバーやクラウドメールを利用していますが、
それらの提供元が発行しているSSL証明書のドメイン名と、
自分が設定したサーバー名が一致していないことがあります。
さらに、DNS設定でサブドメインを使っていたり、
メール専用の別サーバーに振り分けているといった構成によっても、
一致しないケースが生じます。
これによりOutlookでは「このサーバーは本人確認できません」という警告が出るのです。
独自ドメインを使う場合は、サービス提供元の証明書情報を確認し、
設定するサーバー名がきちんと証明書に含まれていることを事前にチェックしておくと安心です。
プロバイダ変更・乗り換え時にありがちな落とし穴
メール設定はそのまま使い続けがちですが、
乗り換え時には特に注意が必要です。
乗り換え時に古い設定が残ってエラーになる
OCN→BIGLOBE、BIGLOBE→Gmailなど、
メール環境を乗り換える際、以前の設定情報がOutlookや他のメールアプリに残っていることがあります。
この古い設定には、以前使っていたサーバー名やポート番号、暗号化の設定が含まれており、
新しいプロバイダの設定と一致しない場合、証明書の不一致エラーが発生しやすくなります。
特に注意が必要なのが、IMAPやSMTPのサーバー名が旧環境のまま引き継がれているケースです。
メール自体は送受信できてしまうこともあるため、エラーが出ても気づかずに使い続けてしまいがちですが、
ある日突然、セキュリティ警告が表示されたり、送信ができなくなったりすることがあります。
Outlookや他のメールアプリでは、過去に入力されたアカウント情報がキャッシュやプロファイルに保存されているため、
乗り換え後もそのまま表示されているように見えるのです。
しかし、その裏では新しい証明書との不一致が起きており、
このズレが警告の原因となるため、手動での設定見直しが重要です。
メールアプリの設定をそのまま引き継がない工夫
メール環境を乗り換える際は、新しいアカウントを追加するのではなく、
一度既存のアカウントを削除した上で、新たに正しい設定を手動で入力する方法がおすすめです。
このとき、プロバイダの公式サイトで案内されている最新のサーバー情報や推奨されるポート番号、
暗号化方式(SSL/TLSなど)を確認して設定することで、
誤った情報や古い設定を避けることができます。
また、スマホやタブレットのメールアプリを利用している場合でも、
初期設定が引き継がれている可能性があるため、
必要に応じて「アカウント削除→再設定」を行うとより安心です。
設定のやり直しは少し手間に感じるかもしれませんが、
一度見直しておくことで、将来的なエラー防止やセキュリティ向上にもつながりますよ。
よくある質問【Q&A】
Q. エラーが出たらすぐ使うのをやめた方がいい?
A. いいえ、すぐに危険な状態ではありません。
ただし放置せず、設定を見直すことをおすすめします。
Q. Outlook以外のソフトでも同じような警告は出る?
A. はい、Thunderbirdなど他のメールソフトでも設定によって出ることがあります。
Q. 証明書って自分で更新しないといけない?
A. 一般ユーザーが更新する必要はありません。サーバー側の管理となります。
まとめ|落ち着いて設定を見直せばOK!
Outlookで突然表示されるセキュリティ警告は、
ちょっとドキッとしてしまいますよね。
でも、その多くはサーバー名の設定が原因で、
きちんと見直せば簡単に解決できる問題です。
特にBIGLOBEメールをご利用の場合は、
正しいサーバー名の設定をすることで
毎回の警告表示もスッキリなくなります。
Outlookやプロバイダの設定が少しややこしく感じるかもしれませんが、
この記事を参考に一つずつ確認していけば大丈夫。
落ち着いて対応して、安心してメールを使える環境を整えてください。
ぜひ参考にしてみてくださいね。